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1936年ノ昨日ニ思フ

 この国で国家万歳自衛隊増強などと叫んでいる方々は、一体何処まで軍隊を信用しているのでしょうか?
 周りの環境が物騒になってきたので、軍備充実と言いたくなるのはそれなりに理解出来るのですが、日本国に於ける自衛隊というのは、一般国民にとってどれだけ信頼に足るものなのかと考える訳です。
 日本の物価が高いからなのか、それとも防衛省の金の遣い方がザルなのかは判りませんが、日本の防衛費というのは世界水準で見ても相当なものです。とは言うものの、実際の活動は長い間災害時の緊急出動くらいしか目にしていなかったので、日本の多くの人々にとって自衛隊というのは「軍隊ではあるけれども、戦う為ではなくどちらかと言えば何か災害等の問題が起こった時の緊急援助隊」くらいにしか思っていなかったのではないでしょうか。
 それがカンボジアのPKOとかイラクの派遣とかで、海外派兵だとか言う人達が現れたことで、うっすらと、けれど現実にあれは軍隊なのか、と考えるようになってきた。しかしやっていることと言えば給水活動や道路の整備などであり、我々がおおよそ想像する軍隊=戦争をする兵隊からはやっぱり程遠い訳で、結局陸自が引き上げて来た時には「災害救助隊だった」に近い感覚で多くの人達が帰還兵を迎えたのではないかと思うのです。実際には空自や海自が今でも活動しているのですが、多分誰もそんな事を覚えてはいません。これでは幾ら左派が「既成事実の静かなる構築だ」と叫んだところで多くの国民には実感が無いですから、自衛隊は何処までいっても「災害救助隊」位にしか思えない訳です。冒頭にあげた「国家万歳自衛隊増強」と叫ぶ方々も、きっと現実的には似たような感覚で自衛隊を捉えているのではなかろうか、と思います。
 軍隊を軍隊として見ることが出来ない、というのは、良く考えてみたら非常に恐ろしいことです。確かに災害救助隊としてみれば、平和の使者ですが、現実に戦車も戦闘機も銃も持っています。勿論殆どの自衛隊員は物騒な考えを持っている訳ではないでしょうが、いつでも戦車で街に繰り出すことは少なくとも物理的には可能です。かつてこの国にれっきとした軍隊があった時でも、1936年2月26日まで多くの日本人は、まさか銃を持った軍隊がクーデターを起こして街に連隊が繰り出すなどと思ってもいなかった筈です。決起将校の動機はどうであれ、軍隊が街に展開し、帝都の一部を一時でも支配したのはまぎれもない事実です。現代以上に御上の威光が強かった時代で、国家に軍隊が歯向かうなど今以上に考えられなかった筈ですが、それでも事は起きました。
 今一度申しますが、多くの自衛隊員は物騒な考えを持っていないと思います。しかし、武器で国を支配できるだけの力を現実に持っていることを、我々一般国民は認識しておく必要がある。万一の際に軍隊が国民を守ってくれるというのは虚構である事を、我々日本人は知りすぎている筈なんです、本来は。好き好んで軍備拡張などと語る輩は、歴史に対する無責任さを自分から宣伝しているように思えてなりません。
 自分で自分の首を絞めて一体何が面白いんでしょう?そのような者に限って自分自身を愛国者だと思っているから頭が痛い。
 ちょっと日付は越してしまいましたが、2月26日はもちろん二・二六事件の起こった日です。もっと過去に学ぶべきだと思います。
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プロフィール

Mr.Problem

Author:Mr.Problem
東京移住。
職業:雲のジュウザ
根本思想:世界人民大団結万歳(笑)
多少、あちこちに行ってましたが、。結婚してからはめっきり諸外国へ出ることが少なくなりました。せめて一年に一度くらいは海外には出たい。元パッカーの習性で旅行は旗持ちではなくほぼ個人旅行。基本的には今世界で起こっていることについて思うところや、今まで行った街の印象を徒然に書いていきます。
みなさんが世の中について考える何かの助けになれば。

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