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T164/165次 上海→拉薩~第二日 歴史都市西安なんですが..

愛と勇気のチベット鉄道告発第二弾。

 列車は第四番目の停車駅である徐州で隴海線に入った。隴は甘粛、海は黄海で、東の連雲港から蘭州を結ぶ、東西の大幹線だ。もっとも深夜の事であり、一々路線が変わった事を見届けるよりも睡眠時間の方が惜しい。定刻通りに走っていたなら早朝4時過ぎに第五番目の駅、鄭州に停車。南北の大幹線京広線との交差駅である。もちろん寝ることの方が大事だ。

 起きた時、丁度三門峡駅を通過。社会科で習った有名なダムがあるところ。周りは霧。深い霧。列車はノロノロ走っている。時計を見ると...どうも定刻より1時間程遅れて走っている。こりゃ次の停車駅西安の番線表示では「晩点未定」(到着時刻未定)だな、などと要らぬ事を考えながら、深い霧の向こうを見る。空には太陽が霧に煙って見事な赤い陽の玉になっている。最高時速160km/hを誇る25T型客車も、霧には勝てない。というより、先行列車に追突しないかと、危険な妄想。何をオーバーな、と思うかもしれないが、中国では鉄道が物流の主流。当然幹線はひっきり無しに列車が走っている。それも120~160km/hで走る旅客列車と、最高時速80km/hの貨物列車が同じ線路の上を5~10分起きに走っている。80km/hと160km/hで追っかけっこをしているのに、増してやこの霧だ。不安になるのももっとも。このノロノロ運転は先行列車が数珠繋ぎになっているからで、いくら信号があるからとはいえ本当に信頼できるのか?
 崋山駅通過。五岳の一、西岳崋山のふもとにある駅だ。天気がよければ見えるのにと思うと残念。
 渭水盆地に入って、急に視界が開けた。霧が晴れたのだ。すると、列車も調子に乗ったのかスピードを出すようになった。霧が晴れたのと先行列車の数珠繋ぎは、本質的に関係無いと思うのですが大丈夫ですか?

 11時、西安着。六番目の停車駅である。今更この街について語る必要は無いと思うが、一言で言えば、王朝の都。で、私なりにもう一言付け加えると..夢を壊していいですか?..田舎です。いや、都市そのものは小さくないし、陝西省の省会。まがりなりにも、西のローマ、東の長安であるから、人を引き付ける雰囲気はあるのだが、駅の雰囲気が湧き上がった心を気落ちさせてくれる。中国の駅は、京広線を境にして東と西では、その整備のされかたが明らかに違う。何なんだこの埃っぽい暗い駅は。10年以上前にも一度訪れた事があるのだが、全く変わっていない。いや、昔の中国の駅はみんなこんな感じだった。北京や上海などが綺麗に整備されたのであって、内陸まではその整備が届いていないのだ。
 一時間の遅れであったが、綺麗に規定の停車時刻12分を守った。隣のホームから西安発敦煌行快速が先に出ていったが、すぐに次の咸陽通過の際に追い抜いていった。
 西安を出ると進行方向左側には城壁が併走する。かつて中国の城市は何処も城壁に囲まれていたが、共産中国になってからは取り壊されてその外に街が広がっていった。が、ここ西安では今でも城壁が残る。変わりすぎた歴史都市の最後のあがきにも思えるのだが、京都が自らを破壊尽くしたのを思えば、まだ歴史の誇りを背負っているのかもしれず、何となく嬉しくなる。

 西安を出発した我が列車は息を吹き返した。飛ばせ飛ばせ~!!!やはり高速客車を利用した特別快車はこうでなくちゃいけない。ゆっくりごとごとの鉄道の旅情は別でやってくれ。オンボロ緑皮車(昔の中国の客車22型)の硬席にでも乗って華畜連中とバトッていれば、のんびりといつ着くか判らないような走り方をしてもらって構わないが、中国で最もスピードの出る客車に最高時速170km/hの旅客用機関車SS7E型が引いているとなれば、のろのろ走っている場合じゃないのだ。普通の快速が2時間かかる西安~宝鶏間を1時間20分で行った。平均速度が150km/hを超えているぜ!!気持ちいいぞ!ふははははは!!!!

 宝鶏を高速通過した列車は、天水への峡谷に入った。深い谷だがここを過ぎれば甘粛だ。

 昼食の弁当を売りに来た。一つ15元だと。最近の列車弁当ならこんなもんか。勿論食堂車で調理したもので、ワゴンに乗せて車内に売りに来る。しかし、幾ら軟臥の旅行客といえどもこんな高い弁当を買う人間は少ない。硬臥、硬座ならなおさらで、中国人は思った程には食堂車製の食事をしない。どうしているのかというと、予め乗車駅や町で買った食糧(男性は主にカップラーメン、女性は惣菜や果物など)を食べている。結構つつましい。このように見ると、車内製の食事は相当に贅沢なのが判る。自分達のように当たり前に食堂車で食事など、一般の中国人は馬鹿馬鹿しくてしないか、したくても出来ないのだ。そりゃ一食で毎回30~40元など普通は払える訳が無い。確かに食堂車で大宴会をしているグループもいるが、そのような中国人はごくごくごく一部の階層であることは、現在の中国の鏡として認識する必要はあるだろう。

 と、言っても腹は減る。プチエセブルジョワもどき日本人を振りかざして、昼食も食堂車に行った。

二日目後半に続く

sun.jpg
霧の向こうの太陽


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西安駅の物売り


xian2.jpg
西安の城壁


canche.jpg
二日目の昼食(食堂車にて)
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プロフィール

Mr.Problem

Author:Mr.Problem
東京移住。
職業:雲のジュウザ
根本思想:世界人民大団結万歳(笑)
多少、あちこちに行ってましたが、。結婚してからはめっきり諸外国へ出ることが少なくなりました。せめて一年に一度くらいは海外には出たい。元パッカーの習性で旅行は旗持ちではなくほぼ個人旅行。基本的には今世界で起こっていることについて思うところや、今まで行った街の印象を徒然に書いていきます。
みなさんが世の中について考える何かの助けになれば。

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