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T164/165次 上海→拉薩~第二日 蔵族登場の西寧

20時42分、定刻より1時間と少し遅れて西寧に到着した。

多くの日本の方々にとって西寧と聞いて浮かぶことは「西寧ってどこよ?」という言葉だろう。西寧は青海省の省会。中国旅行で西寧を訪れるのは、唯一チベットへ向かう時だけだろう。そりゃ中には青海湖に行きたいとか思う方もおられるかもしれないが、普通に旅行している分には存在感の薄い街である。街の規模も小さく、列車が到着する10分前と10分後で、街の明かりが消えてしまったくらい。ウィキペディアによれば人口は200万人を超えるとの事だが、よほど市の面積が広いんじゃないか。前漢の名将霍去病が最初に拠点を置いたらしいから、街そのものの歴史はあるのだろうけれど、チベット系やモンゴル系民族に支配された期間が長い...と、歴史の勉強はここまで。

青海省は概ねその北半分に草原が広がり、美しいといえば美しい省なのだが、中国の核実験場がかつて存在し、青海湖には魚雷発射実験場もあった。それだけ何もないと言えばそれまでだけど、軍事的にはキナ臭い雰囲気が無いでもない。美しい景色の裏側にブラックな顔がちらほら見えるんですよ。人が少ないからお得意のやりたい放題なんですな(DQN)。

拉薩へ向かう列車は、北京、上海、広州、成都、重慶、蘭州とここ西寧から出発する。この内、毎日運行は北京線のT27/T28次のみ。他は、上海と広州、成都と重慶、蘭州と西寧がペアになって、交互に隔日で運行している。今回私達は上海線を選んだが、私としてはどうしても上海発に乗りたかった訳ではない。北京でも広州でも成都でも重慶でも良かったのだが、個人的な「つて」と手数料が最も安価な事もあって、上海線を選んだ。日本からのパッケージツアーは、主に西寧線を利用する。西寧からは拉薩まで25時間。一泊二日の行程であり、ルートとして組むには最適だからだ。よって、チベット鉄道の内、最も混雑するのがこの西寧~拉薩を結ぶ列車であり、西寧は一日4本拉薩行があるのにも関わらず最も席や寝台が取り難く、ダフ屋や黒社会が大活躍する場所となっている。必ずしも本数が多く、チベットに近いからといって、金銭的に得するというか正常な金額で切符が手に入る訳ではない。北京や成都等から、一気に拉薩へ向かう方が、良い場合もあるのだ。

我がT165次は、西寧を境に別の列車に変わった。いくらラサ行チベット鉄道=観光列車で、中国は人が余っていると言っても、オフの11月にそうそう観光客などいるものではない。実際、上海発の時点で軟臥や硬臥には空きがあったし、硬座は4両の内の1両は乗客ゼロで従業員の昼寝場&雑談スペースつまりはサボリ場と化す位だった。もっとも軟臥に空きがあったのは、我々のコンパートメントだけ。本当は3人で行くつもりでコンパートメントの3つの寝台を押さえたのだが、直前になって1名がキャンセルをしたので、2名になった。よって我々の部屋の上段寝台2つに空きが出来たのだ。でなければ、定員32名の内31名分の寝台は埋まっていたことになる。実際硬座では途中の大都市で降りる乗客も多く、普通の長距離列車と雰囲気は変わらない。さすがに寝台は販売制限をかけており、最低でも西寧以遠の乗客にしか寝台販売を行わない事になっていたようだったが、軟臥も硬臥も西寧で大量の乗客が降りた。よって西寧以西は、寝台に相当数の空きがあったのだ。これに対し、硬座は西寧で満席になった。当然華巣野郎の集まりであった従業員専用車両も本来の目的に開放された。西寧で、大量のチベット族の乗客達が乗車してきたのだ。
 それまでの行程ではチベット族を見かけることはあまり無かった。特に軟硬共に寝台には一人も乗っていない。本当にチベット行かと思ったくらいだが、西寧でこの列車もようやく本性を表した。民族衣装や日焼けした顔は明らかに漢民族と違う。みんな硬座での旅路だ。これだけ空きがあるので、西寧駅で寝台切符の割り当てが無いにしても、車内で補票(清算)で寝台に移ることも可能だが、誰一人として寝台には移る気配もない。
 ここ西寧はチベット族の街でもあるのだ。駅票には漢字、チベット語、モンゴル語で表記があるが、チベット語が現れたのはこの街からだし、気合の入ったチベット族を目にするようになったのもこの街から。

21時1分、ガラガラの寝台と満員の硬座の16両編成は漆黒闇に向け動きだした。ここ西寧で標高2,280m。

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西寧駅のチベット族

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夜の西寧駅

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西寧発ゴルムド行きの管内快速
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プロフィール

Mr.Problem

Author:Mr.Problem
東京移住。
職業:雲のジュウザ
根本思想:世界人民大団結万歳(笑)
多少、あちこちに行ってましたが、。結婚してからはめっきり諸外国へ出ることが少なくなりました。せめて一年に一度くらいは海外には出たい。元パッカーの習性で旅行は旗持ちではなくほぼ個人旅行。基本的には今世界で起こっていることについて思うところや、今まで行った街の印象を徒然に書いていきます。
みなさんが世の中について考える何かの助けになれば。

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