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もう復旧ですかそうですか~T195次山東省列車事故

 昨日早暁、山東省で起こった列車事故は重大事故ではあるが、安全性から言えば中国の鉄道は世界的に見ても安全な部類、それも相当なレベルで安全性の高い乗り物であることは断言出来る。特に 保線については日本より上ではないかと思う。理由は簡単で、鉄道が麻痺したら中国の物流が滅茶苦茶になるから、滅多な事は起こせない。国土が広すぎるので日本のように車での物流は非現実的であり、飛行機ではコストが高くなる。沿海部なら船があるが、内陸への輸送手段は鉄道が唯一と言ってもよい。
 ダイヤは概ね正確である。旅客列車の遅れは1時間単位で発生することもあるが、出発駅はまず定刻に出発するし、途中1時間以上遅れていても終着駅は定刻着などという不思議なことも起こる。列車がいつ来るか判らない、というのは、日本で考えられているほど殆ど起こらないというのが現状だ。
 ひずみもある。
 物流が多いということは、貨物列車が多いということだ。また、人々の移動手段も当然鉄道が主役である。鉄道部(鉄道省)はここ数年で大幅なスピードアップを実現し、結果的に10年前と比べて別の移動手段かとみまがうような利便性を確保したが、言い換えると同一線路上を160km/hの旅客列車と、70~80km/hの貨物列車が走るという状態を生み出した。旅客列車でも直達、特快(特急)は最高速度160km/hであるが、快速(急行)、普快(更に下の急行)は最高速度120km/hである。これらの異種を安全運行させる為に組まれたダイヤは、神業と言ってもよい。ただ線路容量が限界なのは事実で、鉄道部は旅客専用線を新たに造り、客貨分離を別線で実現しようとしているのが、今の中国鉄路なのだ。

 今回は、報道の通りであれば、保線やダイヤが原因では無いようで、単に機関士の飛ばし過ぎがそもそもの要因であるらしい。日本なら1分遅れただけでも日勤教育であったようだが、彼の国では、遅れを取り戻すために余計なスピードアップをするなどというのは考えにくい(そもそも遅れていたかどうかは知らないが)。

 北京→青島(正確に言うと一つ手前の四方だが)は、T25次とT195次という夜行列車が2本運行されている。昼間に日本の新幹線をコピーして(真似して)造られた動車組といわれる高速電車が何本か走っているが、やはり彼の国では夜行の需要が大きい。今回事故が起こった区間は外国人の利用も多い。フランス人が4名乗車していたとのことだが、日本人旅行客も普通に乗っている。写真を見る限り、T195次の硬臥が何両か脱線したところに、煙台からの緑皮車普快が突っ込んだように見える。これが硬臥ではなく反対側に連結されている硬座(※)が転覆していたのならもっと惨事になってなっていただろう。

 しかし何よりも驚いたのが、事故後24時間経たずして、復旧させてしまったことだ。ということは、理屈の上ではT195次は途切れずして北京を出発していることになる。福知山線事故では長期間運行が止まったことを考えると、日本の感覚からすれば異常としか言いようが無い。報道写真には朱色の救援車が写っていたが、単に車両をどけだだけで現場検証など全くやっていないだろう。管轄の済南鉄路局が関係部門の人間を即日クビにしていたが(こういうことだけは本当に早い)、これで事故は解決したことになるのだろうな。鉄道部長(鉄道大臣)劉某が北京から出向いて行った「現場指揮」とはこれですか。さすがだ。

恐るべし中国鉄路!

※中国の列車は硬座(普通車)ー餐車(食堂車)ー軟臥(一等寝台)ー硬臥(二等寝台)の順に、で、どちらか一方に行李車(荷物車)が連結されるのが基本。これに郵政車(郵便車)と空調電源車が適宜連結される。よって硬臥の反対側は硬座となる。この列車は夜のみを走る特快であるため、硬臥が普通の列車以上に多く編成されていたと思われる。
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Mr.Problem

Author:Mr.Problem
東京移住。
職業:雲のジュウザ
根本思想:世界人民大団結万歳(笑)
多少、あちこちに行ってましたが、。結婚してからはめっきり諸外国へ出ることが少なくなりました。せめて一年に一度くらいは海外には出たい。元パッカーの習性で旅行は旗持ちではなくほぼ個人旅行。基本的には今世界で起こっていることについて思うところや、今まで行った街の印象を徒然に書いていきます。
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