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お茶トモダチ

 茶の文化圏を言語的に分けるとするのなら、「C」で始まる茶と「T」で始まる茶の違いです。「茶」「茶水」「Chai」等が「C」の文化圏。これに対し「T」で始まる文化圏は「Tea」「The」「Tei」など。どうでしょう。印象でざっくり言うのなら、「C」文化圏はアジアであり、「T」文化圏はヨーロッパと言えるのではないでしょうか。
 「C」は元々広東方言で、マカオからポルトガルによって世界に広められたと記憶しています。但し日本は除く。それに対し「T」は福建方言であり、厦門(アモイ)からオランダによって世界に広められたのではなかったか、と思います。どちらにしても大元は中国であり、ヨーロッパ人によって世界に広められました。
 沢木耕太郎の「深夜特急」の中で、「チャ」の文化圏と「ティー」の文化圏の境目はトルコだ、というくだりがあったかと思います。なにぶん遥か昔に読んだので、記憶違いであれば訂正をいただきたいのですが、トルコの老人が出てきて「君の国と私の国はチャとチャイで同胞だ」みたいな事が書いてありました。私がかつて東から西に旅した時、この事を実感した覚えがあります。実際は、ギリシアや東欧も「C」なのですけれど、そちらに行くと一般的にはコーヒーを飲んでしまうので、「チャ」の実感が無いのです。ちなみにギリシアの飲み物はあのどろどろとした「トルココーヒー」ですが、トルコで「トルココーヒー」を飲むことはまず有りませんでした。トルコは何と言っても「Chai」であり、リゼ産の紅茶は特に有名。それに対しイタリアより西は「T」の国となりますが、ヨーロッパ大陸ではコーヒーが幅を効かしているので、まず茶を飲もうということにはなりません。いや、イタリアやフランスのカフェにはちゃんと紅茶を置いていますが、エスプレッソ(エクスプレス)を飲むのが普通なので、お茶の文化圏に染まりたいと思えばイギリスに渡る事になる。イギリスは勿論「T」の国ですから、東から来た人間には異文化圏という訳。トルコ、特にイスタンブールはアジアとヨーロッパの交わる都市とか言いますが、延べ一ヶ月程滞在して思ったのは、トルコはやっぱりアジアかな、ということ。民族の出自がモンゴル~中央アジアだしね、などということは宜しい。街を歩いて見ればアジア的な不思議な安心感があります。そこで飲まれているものは我々と同じ発音の「Chai」。無意識の内に同胞意識を感じるのかもしれません。

 イラン中部の都市イスファハンの最大の見所は「イマーム広場」。かつて「世界の半分」言われたこの美しい街の大広場の北側の一角に、チャイハネがあります。ここの2階のベランダのような空間では、イマーム広場を目の前にして「Chai」を飲むことが出来ます。この店はガイドブックで紹介されるような有名な店だと知ったのは日本に帰ってからで、その時はそんな事も知らず「いい店だな」とか思いながら紅茶をすすっておりました。イスラムの貴族?が書かれたポットと、グラスに注がれた紅茶。西アジアの紅茶は陶器のコップではなくグラスに注がれて出てきます。そこに角砂糖2つが私の定番で、この甘すぎる紅茶が乾燥した空気と疲れた体にとても良く効くのです。当時はまだ煙草をやっておりましたから、これもまたイスラム世界の楽しみの一つである水煙草に手が出ます。特にアップル風味が宜しい。愛煙家の方は判るとその感覚が判ると思いますが、水煙草にはキャスターマイルドやメンソール煙草のように、味があるのです。水煙草は結構キツイもので、しかも口で吸うのでは楽しめない。深呼吸をしないと吸った感覚が無いのですが、普通の紙巻と比べて吸い始めは軽くてもの足りないものの、吸っている内にじわじわと効いてきて、吸い終わる頃には煙草酔いを覚えることもあるのです。
 煙草はやめた方がいいに決まっていますが、今後このエキゾチックな水煙草を体験出来ないのは、それに関してだけ言えば残念でもあります。
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プロフィール

Mr.Problem

Author:Mr.Problem
東京移住。
職業:雲のジュウザ
根本思想:世界人民大団結万歳(笑)
多少、あちこちに行ってましたが、。結婚してからはめっきり諸外国へ出ることが少なくなりました。せめて一年に一度くらいは海外には出たい。元パッカーの習性で旅行は旗持ちではなくほぼ個人旅行。基本的には今世界で起こっていることについて思うところや、今まで行った街の印象を徒然に書いていきます。
みなさんが世の中について考える何かの助けになれば。

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