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寺町二条の骨董屋

 河原町二条の交差点を寺町通りの方に入ってすぐの所に、その骨董屋はあった。
 とにかく入り口のドアに書いている文字からして、江戸川乱歩の小説に出てきそうな、現代ではまず目にすることは無い風雅な文字である。一歩店の中に入るとそこに流れる時間は二十年前とか三十年前とかいうレベルではない。狭い店内には骨董という骨董が所狭しと積まれている。
 入り口を向くように置かれている何体かの日本人形は、可愛さを通り越して薄気味悪さを感じさせた。本当に昔の子供達は、この人形で遊んだのだろうか。自分の持つ日本人形のイメージが金田一耕助の事件などに出てくるものだからかもしれないし、子供の頃に読んだ髪が伸びるという日本人形のイメージかもしれないけれど、兎角この少女の人形はなるべくなら家に置きたいと思うものでもない。もっともこの感覚は日本人形に限らず昔の西洋人形(青い目の人形)にも同じイメージを持っているので、私が本質的に人形が好きでないのかもしれない。
 店に置いてあるのは人形だけではない。キセルやパイプ、本当に価値があるのか分からないようなガラス食器、古びた壁掛け時計、蓄音器、南洋の木細工、西洋の悪魔の金属像、果ては戦前に中国で貼られたものらしいチャイナドレスの女性が書かれた日本企業のポスターなど。とにかく年代物という年代物が、そこら中にうず高く積まれているのだ。
 今時このような古い物「だけ」を置いた店で商売が続くのかとも思うが、長くやっているのは店構えから間違いは無いので、店頭売りだけでなく、何処か大口や個人客の得意があるのかもしれない。
 とにかく古いものは何でもある、というお店。三条通り近くにも店を構えているようだが、少し怪しい雑然とした雰囲気を求めるのなら二条の方のようだ。
 なるほどこのような店も京都らしいと言えば京都らしい。余程興味が無ければ実際に購入するに至ることは少なそうだが、レトロな物に興味あるのなら訪れてみる価値はあるだろう。

●WRIGHT商会 二条店
寺町二条東入ル南側
http://wright-s.com/?mode=f1
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プロフィール

Mr.Problem

Author:Mr.Problem
東京移住。
職業:雲のジュウザ
根本思想:世界人民大団結万歳(笑)
多少、あちこちに行ってましたが、。結婚してからはめっきり諸外国へ出ることが少なくなりました。せめて一年に一度くらいは海外には出たい。元パッカーの習性で旅行は旗持ちではなくほぼ個人旅行。基本的には今世界で起こっていることについて思うところや、今まで行った街の印象を徒然に書いていきます。
みなさんが世の中について考える何かの助けになれば。

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