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神戸移民センター

 神戸の観光地と言えば北野の洋館群です。県外からの観光客は大抵ここを訪れるでしょうし、神戸のイメージポスターはポートタワーとここ(特に風見鶏の館とうろこの家)というのが定番です。横浜同様かつて海外への玄関口でありましたから、洋館が多いのは当たり前。また、各国料理が大阪と比べても多いような気がします。中華料理は有名ですし、ロシア料理とかスイス料理とかいうのもあります。インド料理屋も三宮と北野で私が知ってるだけで5軒もありますから、相当なものでしょう。
 このように往時を偲ぶ遺構は多いのですが、どちらかというと派手ではない、表に出てこない、観光客が殆ど訪れる事のの無い「遺構」もあります。それが「旧神戸移民センター」です。
 
 山本通から再度山へ向かう交差点の際に、「旧神戸移民センター」はあります。移民とは主に「ブラジル移民」のことです。
 まだ日本が貧しかった頃に神戸からは南米への移民船が出ておりました。当初はアメリカであったのですが、アメリカが移民を制限してからは(と言っても20世紀の早い頃)、南米、特にブラジルへの移民が国策で進められ、日本全国から多くの人々が、開墾地を与えられるという触れ込みで太平洋を渡りました。戦前の一時期は満州移民もありましたが、戦後の移民船は再度ブラジルを目指す事になります。このブラジル移民が終了したのが1973年3月。時代がかったこの施策もつい30年ほど前まで続けられていました。
 この移民船に乗る人たちがまず集められたのが、神戸の移民センターで1971年まで使われました。ここで約10日間、簡単なポルトガル語の学習や手続きを行った後、鯉川筋を降り、メリケン波止場や新港埠頭から移民船に乗って旅立っていきました。

 現在では簡単な資料館のようになっており、移民の歴史を俯瞰する事が出来ます。往時の写真もあるのですが、センター内の宿泊施設は病院のようなパイプベッドが並べられてあまり環境が良いとは言えず、相当の苦労があった事がこれだけでも判ります。移民船の船室も同様で、快適とは言えないであろう船旅はどんなものであったのでしょうか。置いてある雑記帳には昨日今日の日付で「このたび、何十年ぶりかに祖国を訪問することに相成り、まずこちらに寄せさせていただきました。出港時を懐かしく思い出しました」などの文もあり、港町神戸の顔とその歴史を実感させてくれます。

 神戸の港町としての歴史に興味がある方は、こちらを訪れてみるのも興味深いかもしれません。

 横浜には無くて今も神戸にあるもの、それは外国への定期客船航路です。今もこの町には外国が息づいています。

旧神戸移民センター
三ノ宮駅、神戸駅、新開地等より市バス7系統「山本通3丁目」下車
 

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Mr.Problem

Author:Mr.Problem
東京移住。
職業:雲のジュウザ
根本思想:世界人民大団結万歳(笑)
多少、あちこちに行ってましたが、。結婚してからはめっきり諸外国へ出ることが少なくなりました。せめて一年に一度くらいは海外には出たい。元パッカーの習性で旅行は旗持ちではなくほぼ個人旅行。基本的には今世界で起こっていることについて思うところや、今まで行った街の印象を徒然に書いていきます。
みなさんが世の中について考える何かの助けになれば。

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