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T164/165次 上海→拉薩~青蔵鉄路の第一日

今年の夏に発売された青蔵鉄路(通称チベット鉄道)の紹介本である「天空列車」。多分日本語で書かれたチベット鉄道を専門で記した本としては唯一と言ってよい。雑誌「旅行人」に寄稿された記事を本として再度まとめあげたもので、写真も多く載っていて見ていて非常に面白い。著者は日本のチベット旅行家としてそこそこ名が知れた方だと記憶しているが、そこに書かれた列車の紹介内容と「天空列車」の名づけ親とかで出ている阪急交通社の担当者が、中国鉄道そのものについての理解が足らないようで、その一部太鼓持ち記事を信用していったら、現地でクレームを起こす方もおられるに違いない。紹介本としてのレベルは高いだけに、裏で商売の匂いがするのであれば、多少なりとも中国国鉄(酷鉄)に乗車してきた者の目で見た、正直な(無修正の)「天空列車」のご紹介をここにさせていただこうと思う。

中国を旅行する上で最も良い季節は、個人的には国慶節明けの10月中旬~11月だと考えている。理由は、何処の観光地も比較的人が少ない事、そして何よりも東北地方を除いては気候に恵まれる可能性が非常に高い事である。北京秋天の言葉を待つまでも無くこの季節は晴天に恵まれる事が多い。気温も概ね0~20℃位で、多少厚着をすれば待ち歩きにもさして影響は無い。つまり、特に自然系の観光地であれば、絶好と言える時期なのだ。今回9日間の滞在で太陽が出なかったのは、2日目の西安付近と7日目の成都の午前中のみ。あとは太陽に愛でられながらの旅路であった。

上海浦東空港で手配会社より鉄道切符とチベット入境許可証を受け取った私たちがまず向かったのは、新天地。旅の相方のT氏がどうしても上海蟹を食べたいとの事。私は蟹を食べる習慣は無いのだが、シーズンでもあるので了解した。訪れた店は、彼が以前入った事のあるレストランなのだが、明らかに門構えが違う。彼は日本人の感覚丸出しで中国語が出来ないので、日本の感覚で物価計算をするのだが、それでも陽澄湖産の保証があるといっても150グラムの雄蟹で一パイ3,000円は無いんじゃないか。到着日の昼食から357元(1元=約15円)とは、上海の感覚では理解に苦しむ。

晩、上海駅へ。今回は軟臥を利用するので軟席待合室を利用する。最近成金中国人が軟臥をやたら使うので、この待合室の価値も下がった。丁度北京行の軟臥専用列車が5本走る時間帯なので、その客で待合室は大混雑。中国では列車ごとに待合、改札を行うが、私たちは軟臥だからここ軟席待合室からゆったりと改札...と余裕をかましていたら、あろうことか硬座や硬臥の連中と一緒に改札だと言う。軟臥の価値もクソも無い。そちらの待合室に行ってみたら、お約束の大混雑。切符のチラ見をすると、硬座組は必ずしもチベットへ行く訳ではなく、途中の鄭州や西安までの乗客が結構いる。イスラム帽をかぶった集団などは、間違いなく蘭州で降りるのだろう。蘭州までは約20時間。硬座に座りっぱなしで頑張って下さい。寝台に慣れきった私には、硬座で夢を見るなど不可能です。
 19時20分改札。相変わらず並ばない、割り込み上等の原始人集団だ。硬臥であればこれも当然だと割りきっているが、今回は軟臥切符を持っているだけに腹が立つ。
2番ホームに横付けされた、我が列車は深緑色に黄色二本線の25T型客車。高地走行用の特別車両だ。我々の車両は6号車で隣は食堂車。寝台の客の中には記念写真を撮る輩も多い。
20時8分、T164次拉薩行、定刻通り出発。一路西へ。4,373kmの旅路の始まりだ。

早速食堂車へ。列車の所属が上海鉄路局なので多少の不安があったのだが、案の定予感は的中した。印刷された綺麗なメニューがあなたを待っている、などと書いているのは何処のどいつだ。紙に殴り書きの、観光列車にあるまじき菜譜(メニュー)。しかも麻婆豆腐22元て何だよ。このボッタクリ列車食堂に3日間程世話になるのかと思うとブルーになった。
この国の食堂車で作りたての温かい食事が出るのは至極当然。問題は味なのだが、「天空列車」の著者は中華料理を食べた事が無いんじゃないか?百歩譲って、彼らが乗車したのは青蔵局と成都局の列車であるし、特に成都局の料理は評判が良いが、記事だけ読んだらどの列車でも同じように「手間暇かけた街中で食べるのとは遜色無い、またはそれ以上のバラエティが楽しめる」と思ってしまう。中国酷鉄でそんな事は滅多に有り得ないのは極めて常識で、煙草の煙もうもうのガス室のような食堂車が大抵食事客を待っている。一応車内には禁煙マークが貼ってあるのだが、食堂車の従業員からして率先して煙草を吸ってるのだから救いようが無い。
 
第一の停車駅は無錫。第二の停車駅南京を出発すると、列車は徐々に高度を上げる。道路が近づいてきて上に覆いかぶさった所で南京長江大橋。相変わらずビッグスケールの橋だぜ!橋を渡り終えたのを見届け満足した私は、床についた。

上海駅待合室
上海駅待合室

上海駅のT164次
上海駅2番ホーム

T164次サボ
上海-拉薩 T164/165次

T164/165次 上海→拉薩~第二日 歴史都市西安なんですが..PageTop今夜のところはこれで勘弁-玉珠峰

Comment

はじめまして。
上海発ラサ行きのT164次に乗りましたか。羨ましい限りです。自分は中国の鉄道に地球2周分以上乗りましたし、先日まで上海に留学していましたが、結局ラサ行きには乗れませんでした。

しかし上海鉄路局の列車は長距離と中距離で差が激しいですね。昆明行きのK79次も最低です。北京行きのZは良いのに…

すみません今気付きました・・・  
はじめましてと書きましたが、はじめましてではなかったですね。先日はお世話になりました。

dayuanさん、今晩は。先日は楽しい飲み会、どうも有難うございました。
当ブログは特に両親なども読んでおりますので、込み入った内容にならないように平易さを心がけています。Borgenさんのところと比べて専門性では足らない部分もありますが、「あえて」留めている事をご了解下さい。今後も宜しくお願い致します。

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Mr.Problem

Author:Mr.Problem
東京移住。
職業:雲のジュウザ
根本思想:世界人民大団結万歳(笑)
多少、あちこちに行ってましたが、。結婚してからはめっきり諸外国へ出ることが少なくなりました。せめて一年に一度くらいは海外には出たい。元パッカーの習性で旅行は旗持ちではなくほぼ個人旅行。基本的には今世界で起こっていることについて思うところや、今まで行った街の印象を徒然に書いていきます。
みなさんが世の中について考える何かの助けになれば。

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