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T164/165次 上海→拉薩~第三日 お待たせしました。高地の旅の始まりです。

さて、そろそろ佳境に入ってきましたよ。

西寧を出てからはすぐにコンパートメントの明かりを消した。硬臥は車両ごと強制消灯になり、列車から強制的に「寝ろ」と命令されるが、軟臥は完全コンパートメントなので、消灯時刻は自由である。だから、同一グループのみで部屋を押えられれば良いが、見知らぬ人同士で一部屋を構成すると、気遣いが必要になる。大体あうんの呼吸で「じゃあそろそろ寝ますか」となる事が多いのだけれど。
夜半、窓から見る夜景は、当然の事ながら満点の星である。列車はΩカーブを繰り返しながら進むので、相当の勾配を上っているのがわかるが、外には何もない。わずかにところどころに明かりが見えるので、家(テントかも)はあるのだろう。

朝7時過ぎ、第九番目の駅、格爾木(ゴルムド)着。かつてのチベットへの中継地点だ。街自体の歴史は新しく、共産中国が成立してから造られた街。拉薩までの鉄道が通るまでは、旅客列車はここまでで、ここからバスでチベットに向かった。勿論今でもバスはあるが、後で拉薩でチベット人ガイドに聞いたところでは、圧倒的に列車で来る人の方が多く、拉薩へ直接入る旅行者がバスで来ることは殆ど無くなったそうだ。このゴルムドからがこの列車の本領である。
機関車を付け替え、いざ山越えに入る。機関車はアメリカ製のNJ2型の重連。ゴルムドの標高は2,828m。次の南山口(通過駅 標高3,080m)までが線路が通じていたところで、ここから先が新しく造られたところ。荒涼とした大地を快調なペースで上っていく。南山口を過ぎてようやく太陽が出てきた。

ゴルムドを出ると、列車内での喫煙は禁止となる。ここから先は空気が薄い為に車内の気圧と酸素濃度を一定に保たなくてはいけないからで、この列車にはそのような機能が備わっている。中国では列車での喫煙はデッキですることになっており、喫煙率は異常に高い人々であるけれども、この決まりは概ね守られている。昔は座席は勿論のこと寝台であっても車内でスパスパやっていたけれど、今は特に快速以上の列車では、寝台部分及び通路部分、また硬座であっても煙草を吸う人間は全くといっていい程いない。唯一座って煙草が吸えるのは食堂車ということになるが、前述の通り本来食堂車も禁煙だ。誰も守っていないが。
中国人の男性は異常に喫煙率が高く、完全禁煙だと不都合に思う者達も出てくる。ましてやゴルムド~拉薩間は14時間ほどかかるので、当然我慢できない場合もある。そのような輩がデッキで隠れて吸ったり、トイレに籠もったりするのだからタチが悪い。デッキでの喫煙は列車員に見つかればすぐに注意されるが、トイレに籠もってしまえば窓が開くので、ここが喫煙場となる。
 これを彼のチベット鉄道案内書「天空列車」では、「乗客どころが鉄道警察官(乗警という)までもが煙草を吸っており」、「大陸ならではのおおらかさといったところか」などと書いているが、ふざけちゃいけない。どうしてコイツらを「非文明的で民度の低い華巣集団」と書かない。密閉した空間を汚す輩を「おおらかさ」と片付けてどうする。中国人でさえこれらの行為を「野蛮」と言ってたのだ。また、窓を開けて薄い外気を取り入れるなど大した行為だ。車内の酸素濃度は平地の80%に保たれるようになっているが、これでも酸素不足で頭痛吐き気の高山病初期症状を訴える人々はいる。華巣に付き合ってしんどい思いをするなんてゴメンだぜ!しかし、そこは軟臥。乗客の方々はみな一定以上の人達ばかりでデッキを含む車両で煙草をやっている人は皆無で気分良く旅が出来た。硬臥はいたが。高いお金は払ってみるものだ。

次回は最初の峠越えである崑崙山脈を紹介する。

k917.jpg
ゴルムド駅のK917次 蘭州発拉薩行

nanshankou.jpg
南山口付近の岩山

nanshankou2.jpg
こりゃ、天気を期待していいですか?

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Mr.Problem

Author:Mr.Problem
東京移住。
職業:雲のジュウザ
根本思想:世界人民大団結万歳(笑)
多少、あちこちに行ってましたが、。結婚してからはめっきり諸外国へ出ることが少なくなりました。せめて一年に一度くらいは海外には出たい。元パッカーの習性で旅行は旗持ちではなくほぼ個人旅行。基本的には今世界で起こっていることについて思うところや、今まで行った街の印象を徒然に書いていきます。
みなさんが世の中について考える何かの助けになれば。

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