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T164/165次 上海→拉薩~第三日 太公望出てこい!崑崙山越え

景色が売り物の場所に行って景色が見えないというのは、残念という言葉では形容が出来ない程の事です。こればかりは運が支配するので、致し方がありません。が、もしあなたが青海~チベットの絶景をご覧になりたいというのであれば、是非とも秋に訪れるべきです。シーズンは春から夏で、大地も緑に染まって美しい景色ではありますが、肝心の天気は曇りがち、それも相当な確率で雲にやられます。景色が見られないチベット鉄道は、荒涼とした大地を走る寂しい列車となります。時間とお金をかけてせっかく景色を見に行くのですから、晴天確率は何よりも大事です。
秋から冬にかけての時期に訪れましょう。

6,000m級の山々を愛でながら高地を走る青蔵鉄道は、高地であるに加えて幾つかの峠を越える。中国語で峠は「山口」(シャンコウ)。ゴルムドを出て最初に出会う「山口」は「南山口」であるが、どうしてここを「峠」というのか判らない。ひょっとしたら「南山」の「入り口」の意味かもしれないが、由縁を知る由も無い。

本格的な峠越えは「崑崙山口」から始まる。日本語にしたら、崑崙峠越えですな。これが超弩級の峠越えで、これ自体がこの路線の一つの見所である。
南山口(海抜3,080m)を過ぎた列車は荒涼とした大地の中を進み、納赤台(海抜3,575m)の先で三岔河特大橋を渡る。この橋、路線上で最も高い橋脚の橋ということで高さ52mらしいのだが、ああそうですか、で終わった。この橋を越えて、前方に雪山が見えてきた。
小南川(海抜3,822m)で、本格的な雪山ビュー。簡単に3,800mと書いているが、既に富士山よりも高いところにいるのですよ。富士山て結構高いです。新幹線で富士川あたりから「富士山を見る」は、まさに「仰ぎ見る」。その富士山よりも高いところをまだまだ登っていくのです。

このあたりで左に見えるのが玉珠峰。崑崙山脈の秀峰で、非常に綺麗な山だ。その名を冠した玉珠峰駅(海抜4,195m)は一気に通過するが、左に山を見ながらの車窓は絶景である。
崑崙山脈は古くから書物に書かれた山で、神々が住む山として描かれる事が多い。日本でこの山脈を知らしめたのは、週刊少年ジャンプに連載されていたマンガ「封神演義」であろう。このマンガ、原作とは似ても似つかなくて愕然としたが、この中で崑崙山脈は重要な位置を占めている。こう書くと中国の中心部(漢民族生息地域)の近くにあるように見えるが、実際は3,000km程の山脈で、西はインドの方まで続いているとてつもなく長い山脈なのだ。
3,000kmとか平気で書いているが、本当はアホみたいに長い。中国を旅していると、列車が1,000kmとか2,000kmを平気で走るので感覚がマヒしてしまう。今回上海発拉薩行とかに乗っているけれど、この列車だって4,400km弱を走る中国で2番目の長距離列車であるし。東京から鹿児島を往復して更に札幌まで走る位の長さなのだから、冷静になって考えてみれば、飛行機に乗りなさいよアンタという距離なのだ。

昔はこのような長距離というだけで楽しんでいた時期もあったが、最近は「長さ」には楽しみを見出さなくなってきたような気がする。こないだも書いたように、今回上海発を選んだのはたまたまだったのだし、人並みに「飛行機って楽だな」くらいは思うようになってきた。が、ここで普通の人たちに迎合していては、線路の上で寝起きしてきた者、列車寝台を家代わりにしてきた者としての誇りが廃る。はい、まだまだ乗り足りませんが何か。

名前がそのものの「望昆」(海抜4,484m)を過ぎて大きくカーブすると、列車は「崑崙山隧道」に突入。周りはまだ絶景が続いています。上高地や黒部源流から槍ヶ岳まで線路が走っているとしてもこれだけの迫力は望めないでしょう。分かってもらえますか?
世界最長の凍土を貫くトンネルとの事ですが、世界中で凍土の上にどれだけの鉄道が走っているのですか?シベリアの北の方くらいしか思い浮かびませんが。でもまあ、崑崙山脈を貫くトンネルと考えれば、なかなか感慨深いものがある。
このトンネルを抜けると、右手側に「崑崙山口」の記念碑が建っており、ここを過ぎると「可可西里」地区に入る。

次回は「可可西里」と長江源流の「沱沱河」のお話

玉珠峰
玉珠峰

望昆駅
望昆駅

何処までも蒼い空
海抜が一層空を蒼くする

崑崙山口記念碑
青蔵公路沿いの崑崙山口記念碑

国連決議に思う-死刑執行は遺族の意思で行えPageTopT164/165次 上海→拉薩~第三日 お待たせしました。高地の旅の始まりです。

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Mr.Problem

Author:Mr.Problem
東京移住。
職業:雲のジュウザ
根本思想:世界人民大団結万歳(笑)
多少、あちこちに行ってましたが、。結婚してからはめっきり諸外国へ出ることが少なくなりました。せめて一年に一度くらいは海外には出たい。元パッカーの習性で旅行は旗持ちではなくほぼ個人旅行。基本的には今世界で起こっていることについて思うところや、今まで行った街の印象を徒然に書いていきます。
みなさんが世の中について考える何かの助けになれば。

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